「うちの会社でOpen Enrollment(福利厚生の年次更新)の時期なんですが、グループ生命保険ってどれぐらい必要ですか?去年と同じでいいか、変えたほうがいいのか分からなくて…」
先日、クライアントさんからこんな相談がありました。
これって、めちゃくちゃよくある質問なんです。
特に日本から来たばかりの方は、
「生命保険?日本でも入ってなかったし、別にいいかな…」って思いがちですよね?
でも、ちょっと待ってください。
アメリカの生命保険、日本とは全然違うんです。
そして、「とりあえず去年と同じ」が、一番危険かもしれません。
まず衝撃の事実:
アメリカ人の半分は生命保険に入ってない
アメリカの生命保険加入率は52%です
(LIMRA, 2024年調査)。
「え、そんなに少ないの?!」って思いますよね。
そう、2人に1人しか入ってない。
日本の生命保険加入率は約90%。
つまり、アメリカでは約半分の人が無保険なんです。
でも、じゃあなくてもいいかというと
そこは全然別問題。なんならアメリカの方が1000000000倍厳しい。
だって、現実は、、
世帯主が亡くなった場合の平均負債額:
約$85,000
葬儀費用の平均:
$7,000〜$12,000
子どもの大学費用(州立4年):
約$85,000
「保険なくても大丈夫」じゃないんです。
みんな、ただ入ってないだけ。
ぜーんぜん、なんとかならない!!
逆にこれ、資産が多い人ほど、保険にしっかり入っている。(いや、普通に考えて当たり前!爆 無保険とか家族からしたら迷惑すぎる。)
生命保険はもちろん、包括的なアンブレラ保険や、さらに税金対策にとちゃんと備えているんです。
「グループ生命保険って何?」— 日本との決定的な違い
グループ生命保険は、あなたの雇用主を通じて提供されるタイプの生命保険です。雇用主は保険会社と単一のマスター契約を保有し、一度に複数の従業員をカバーします。
日本との大きな違い:
| 項目 | 日本 | アメリカ |
|---|---|---|
| 会社の保険 | ほぼ自動加入 | 自分で選択する |
| 保障額 | 会社が決める | 自分でカスタマイズ |
| 退職後 | 継続できることも | 基本的に終了 |
| 税金 | 特に意識しない | $50,000超は課税対象 |
つまり、アメリカでは「会社が全部やってくれる」わけじゃないんです。自由=自己責任。THE⭐︎アメリカ!
グループ生命保険のリアル:
在米日本人クライアントの実例
実例1:Aさん
(32歳・既婚・子供1人・CA州・IT企業勤務)
会社の基本保障(無料): 年収の1倍($120,000)
追加オプション: 最大で年収の5倍まで
選んだ保障: $500,000
月々の保険料: $45
Aさんとのご相談内容
最初は『無料の$120,000で十分かな』って思ってたんです。でも、ともえさんとお話しして、住宅ローンが$450,000あるし、子どももまだ小さいし…と気づきました。
万が一の時、$120,000じゃ全然足りないって気づきました。IT企業はレイオフや転職も多いので、近いうちに個人で保険に入ろうと思っています。
これ、とてもいい気づき。というのも、会社を変わると当然福利厚生の一部である生命保険も無くなります。
ですので、グループ保険はコスパはいいんですが、そのリスク(転職のタイミングで入り直す場合の年齢や健康状態)も忘れてはいけないポイントです。
実例2:Bさん
(36歳・既婚・子供なし・NY州・金融関係)
会社の基本保障(無料): $50,000
追加オプション: $250,000まで
選んだ保障: $250,000
月々の保険料: $25
Bさんの相談内容:
子どもはいないけど、妻は専業主婦だし、もし僕に何かあったら…って考えたら、やっぱり多めに入っておこうと思いました。月$25なら、ランチ1回分くらいですしね。笑
いや、ほんとに!ランチ1回分!!!!奥様はきっと日本でのキャリアも人間関係もこの渡米に向けて不安なことも多かったはず。25ドルで安心感が増えるなら妻側の意見として、そこは安心代払って欲しいです。
NYで5万ドルじゃ、全然足りない。(本音)
君の価値はもっとある。
実例3:Cさん
(40歳・独身・CA州・日系食品会社)
会社の基本保障(無料): $25,000
追加オプション: なし
選んだ保障: $25,000(基本のみ)
Cさんの判断:
独身だし、扶養家族もいないから、基本保障だけで十分かなと。ただ、親に少しでも残せるように、葬儀費用くらいはカバーできる金額に。
独身であればグループ保険の基本保証で十分です。
交通事故などで生きているけど働けなくなった場合の収入保証を提供している会社もあるので、そこも要確認です。
ただ、勤務中のみ保証対象、それ以外は保証対象外など細かく条件があるので合わせてご確認ください。
「じゃあ、いくら必要なの?」— 必要保障額の計算方法
金融専門家は通常、年収の10〜12倍に相当する保障を推奨しています。
簡単な計算方法
- 年間の必要生活費 × 必要な保障年数
例:$80,000 × 10年 = $800,000 - 住宅ローンの残額
例:$400,000 - 子供の教育費
例:$400,000(2人分) - その他の負債
例:$20,000 - 葬儀費用
例:$10,000
合計:$1,630,000
ここから、今の貯蓄や資産を引いた額が、必要な生命保険の保障額です。
例:夫婦+子供2人だったら…
- 年間生活費:$80,000
- 住宅ローン残額:$400,000
- 子供2人の教育費:$400,000
- その他負債:$20,000
- 葬儀費用:$10,000
→ 必要保障額:約$910,000
「100万ドル以上?!」って思いますよね。でも、アメリカで住宅ローンがある+子供がいる家庭では、これが一般的なんです。
うちの場合は、生活費も住宅ローンもこの例より低いですが、夫には会社のグループ保険と個人の生命保険で1ミリオン以上かけています。それでも月50ドル以下なので安心代としてはお安いものです。
あのね、こちとら国を捨てて移住してますからね?
これでお金で困らせるなんてね?ありえない。
ありえませんからね!!!!!(本音)
「会社の基本保障だけで大丈夫…」の
落とし穴とは?
落とし穴1:保障額が全然足りない
多くの雇用主は、従業員に年給の1〜2倍のグループ生命保険を提供しています。
例えば、年収$60,000の人は、一般的には$60,000〜$120,000の職場保障が基本保証として提供されています。
でも、専門家が推奨するのは年収の10〜12倍。
つまり、$60,000の年収なら、
$600,000〜$720,000の保障が必要。
職場の保障だけでは、
大きな保障ギャップがあります。
落とし穴2:転職・退職したら終了
これ、めちゃくちゃ重要です。
グループ保険の「グループ」とは、あなたの雇用主のグループです。ほとんどの職場ポリシーは、雇用が終了すると保障も停止する掛け捨て保険(Term Life)です。
だから、転職を決めて、前の会社の保険が切れる直前に健康診断を受けたら、糖尿病が見つかった。新しい個人保険に申し込んだら、保険料が超高額なんてこともザラ!ZARAなんです!!!爆
対策としては、
・前職のグループ保険を個人保険に転換できるか確認する(Conversion Option)もしできるのであればそのまま手続き。
・新会社のグループ保険にも加入
こうすれば保険料は高くなりますが、できることはまだあります。そう、諦めたらそこで試合終了ですよ。
落とし穴3:$50,000超は課税対象(Imputed Income)— これ、めちゃくちゃ重要
IRC Section 79により、雇用主が支払うグループターム生命保険の最初の$50,000に対する除外されます。
ん????
ということは???
つまり、$50,000を超える保障は、「Imputed Income(帰属所得)」として課税対象になるんです。
「え、保険料払ってるのに、さらに税金かかるの?」
はい。$50,000を超える部分の「保険料の価値」が、あなたの給料に追加されて、税金がかかります。
生命保険って税金かからないんちゃうんかーい!
聞いてたんとちゃう!ってなりますよね。
保障の受取に関してはかからない。
ただ
これがグループ保険の最大の落とし穴。
これに関しては、別記事で詳しく説明しています。

グループ生命保険の「意外な」活用法
活用法1:転職時の「つなぎ」として使う
多くの会社では、入社後すぐにグループ保険に加入できます。
実例6:Aさん(35歳)の転職時の戦略
- 前職の保険:$300,000の保障
- 転職時の対応:
- 新会社のグループ保険に即座に加入($200,000)
- 個人保険の審査期間中はグループ保険で保障をキープ
- 個人保険の承認後、保障額を調整
活用法2:配偶者保険を追加する
意外と見落としがちなのが、配偶者向けの保険オプション。
雇用主が支払う従業員の配偶者または扶養家族の生命に対するグループターム生命保険の費用は、保障の額面が$2,000を超えない場合、従業員に課税されません。
実例7:Bさん夫妻のケース
- 夫:フルタイム勤務(テック企業)
- 妻:専業主婦
- 活用方法:
- 夫の会社のグループ保険で妻の保障も$100,000まで追加
- 月々の追加保険料:$15
「専業主婦だから保険いらない」って思いがちですが、もし妻に何かあったら、育児や家事をアウトソースするコストがかかります。
まとめ:「去年と同じ」が一番危険
アメリカの生命保険、日本とは全然違います。
・会社が自動で全部やってくれるわけじゃない
・自分で選択する必要がある
・転職したら即終了
・$50,000超は課税対象(受取時ではありません)
そして、「去年と同じ」が一番危険です。
なぜなら…
・家族構成が変わってるかもしれない(子どもが生まれた、など)
・住宅ローンが増えてるかもしれない
・年齢が上がって、個人保険の保険料が高くなってる
保険の選択に正解は一つではありません。
ご自身の状況に合わせて、賢く選択することがとてもとても大切。
ご不明な点があれば、まずは会社のHR担当者に聞いてみてください。社内のイントラネットなどでも保障の内容が確認できるはずです。
そして次のOpen Enrollment、「去年と同じ」でポチッとする前に、この記事をもう一度読んでみてください。
あなたとあなたの家族の未来を守るのは、あなた自身です!!
YOU GOT THIS !!!
参考リンク
グループ生命保険の課税について
この記事は2026年1月時点の情報に基づいています。保険の内容は会社や保険会社によって異なりますので、詳細は必ずHR部門または保険の専門家にご確認ください。


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